ワンルームマンション投資はやめとけ？メリット・リスクから成功するためのコツを解説

不動産投資で手軽に始めやすいと言われるワンルームマンション投資。一棟アパートやマンションより手頃な価格や維持管理に手間がかからないメリットがあります。

しかし、空室リスクが高い、家賃の変動リスクに弱いなど1室投資ならではのデメリットもあります。

まずは手頃なマンション投資を始めたい方に、ワンルームマンション投資のメリットとリスク、成功するためのコツを紹介します。

なぜワンルームマンション投資はやめとけと言われるのか？理由は？

ワンルームマンション投資をやめとけと言われる理由の一つが、空室が発生したら収入がない点、価格変動や家賃下落など、リスクの度合いが他の不動産投資より高い点です。

ワンルームマンション投資は居室のみを購入し、賃貸に出す投資方法になります。投資費用はマンションの居室価格と諸費用のみで投資できるのが特徴です。

しかし、アパートやマンションの一棟貸しとは違い、空室で収入が入らないなど、一室貸しならではのリスクがあります。

ワンルームマンション投資の成功率は10％と言われています。しかし独自調査で発表されている数字がほとんどなので、信憑性があるとは言えません。調査発表があっても、新築や築浅のマンションを対象に計算している可能性があります。

アパートなどの1棟貸しは居室が複数あるので、空室が出ても他の入居者から家賃が入ります。しかし、ワンルームマンションは入居者がいなければ収入は入りません。空室が続くと自己資金も底をつき、自己破産になるケースもあります。

ワンルームマンション投資は少額で投資可能ですが、空室を絶対に発生させない努力が必要です。そのためには、物件選びから売却に向けた出口戦略までしっかりとシミュレーションすることが成功への鍵です。

投資物件を扱う営業担当者から勧誘されても、物件を空室にしない努力ができるのかを検討しましょう。

不動産投資でワンルームマンション投資を選ぶメリット

ワンルームマンション投資は不動産投資の中で投資ハードルが低いことと言われています。ここではワンルームマンション投資を選ぶメリットを紹介します。

少額の資金で始められる

ワンルームマンションは不動産投資の中で少額で始められるのが特徴です。融資も少額でできるので、不動産投資初心者の方でも始めることができます。

特に会社員や公務員の方は、不動産投資ローンの審査が通りやすいので、ローンを活用して投資物件を購入するケースが多いです。

実際、不動産投資会社のセミナーは年収500万円の会社員を対象として、参加者から顧客獲得に努めています。年収500万円の会社員という理由は不動産投資ローンの契約がしやすいという理由です。

会社員の方に対して、資産活用セミナーを開催されていることから、ワンルームマンション投資が少額で始めやすいとされています。

安定した家賃収入を獲得できる

投資物件に入居者が入れば、家賃収入が入ります。働かなくても収入が入るので、ローン返済と維持費や税金を支払えば、残りは収益になります。

ワンルームマンション投資は手軽にできることもあって、会社員や公務員が兼業で投資している方もいます。最近は会社で働いていても給与が上がりにくいので、資産形成目的で投資する方が増えてきました。

そして税金面では、給与と家賃収入は損益通算できるので税金の圧縮効果も高いです。資産形成と税金の圧縮の面で有効的と言えます。

修繕費用を抑えられる

ワンルームマンション投資は1棟貸しと比べて、修繕費用がかかりません。修繕する場所は給湯器などの整備や床や壁紙の張り替え替えなど、居室回りに限ります。

アパートなどの1棟貸しは、外壁や共用部など建物全体の修繕が必要です。それに比べて、ワンルームマンションは居室のみの修繕だけなので費用が少なく済みます。

修繕費用は不動産投資に欠かせない費用ですが、できれば修繕コストを削減したいのが本音です。ワンルームマンション投資は修繕の範囲が狭く、コストがかからない物件と言えます。

不動産投資でワンルームマンション投資を選ぶデメリット

ワンルームマンション投資はデメリットもあります。空室が発生すると収入がなくなる、築年数を経過すると経年劣化に伴うリスクも想定されます。ここではリスクも含めた、ワンルームマンション投資のデメリットを解説します。

空室が発生すると全く家賃収入が入らない

投資マンションで空室発生すると家賃収入が入らなくなります。家賃はローン返済や管理費などの原資になるので、家賃収入がない場合は自己資金で返済しなければなりません。

ワンルームマンション投資で失敗する方のほとんどが、空室リスクに対応できなかったことが原因です。

特に、不動産ローンがある方は空室を避けないと返済できません。ワンルームマンション投資は空室リスクに対処できるかが重要になります。

家賃滞納・家賃下落・価格変動リスクがある

ワンルームマンション投資は空室リスクの他に、家賃滞納や家賃の下落、物件価格の変動リスクもあります。

上記のリスクはマンション1室のみで運用していると必ず起こります。家賃下落や価格変動リスクはいつ頃起きるのか想定できます。しかし、家賃滞納はいつ起こるかわからないです。自己資金を確保するか家賃保証で対策をしなければいけません。

特に家賃保証は入金までに時間がかかります。入金されるまでの資金を確保する必要があります。

不動産は経年劣化をするので、築年数が多くなると家賃を下げざる得なくなります。さらに、投資物件の価格も購入時より下がる可能性もあります。

ワンルームマンション投資を検討する際は下記の点でリスクを回避することをおすすめします。

• 複数の居室を購入する
• 立地の良い場所にする
• サブリース契約を避ける
• 出口戦略を見据えた投資をする

投資を検討する際には、不動産業者の担当任せにせず必ず自分で知識や資金シミュレーションを行って判断するようにしましょう。

建物・設備の老朽化に伴い修繕リスクがある

中古のワンルームマンションで起こりやすいケースですが、建物や設備が老朽化している場合に大規模修繕が発生します。

最近の新築マンションは修繕積立金を所有者から徴収しますので、修繕時の大きな出費は回避できるようになっています。

しかし、修繕積立金のない物件は大規模修繕の時期に高い修繕費を支払う必要があります。

物件の利回りの高さだけで判断せず、大規模修繕の有無などイベントによる出費があるかなど見極めることも重要です。

資産価値の高いワンルームマンションの条件は？

ワンルームマンション投資を成功させる条件は空室を出さないこと。空室を出さない運用が大事です。入居者が入りやすく、資産価値の高い物件の条件を挙げましたので紹介します。

都市部

都市部のマンションは立地条件も良いので入居者も入りやすく、特にワンルームマンションのニーズは単身者や高齢者に多いです。

近年、若年者だけでなく高齢者の単身世帯が多くなりつつあります。内閣府が発表している「高齢社会白書」によると、2015年を基準に5年間で65歳以上人口におけるの単身世帯率が

上昇しています。2020年で男性が13.3％、女性が21.1％と5年前より1％以上の上昇率となり、高齢単身世帯が増えています。

今後も、高齢者に関わらず、単身世帯が増加すると想定されます。そして、単身世帯が増えるとワンルームマンションの需要も多く、生活利便性の高い都心部に単身者が流れると言えるでしょう。

ワンルームマンション投資は、都市部を狙うと資産価値の高い物件が見つかります。都市部は単身者が集まりやすいので、長期投資に最適な物件と言えるでしょう。

アクセスの良さ

賃貸マンションで人気がある物件はアクセスの良さです。特に駅から徒歩5分以下の物件は入居希望者からの人気があります。

そして、快速や特急の停車駅や始発駅は人気のエリアとなります。さらに、鉄道の他にも地下鉄やバスなどのアクセス数の豊富さも重要ポイントです。

通勤やお出かけのアクセスが良いエリアは、入居希望者のニーズは高いので空室リスクが低いと言えます。投資先を選ぶ際にはアクセスの良さも考慮しましょう。

住みやすさ

入居者が物件を選ぶ上で重要視するのが住みやすさです。エリア近隣にスーパーやコンビニなど生活利便施設が多いエリアに人気が集中しています。そして、高齢者が都心部に移住する理由として、通院のために移住する方が多いです。

他にも住みやすさという点で資産価値が高い物件の特徴を挙げましたので参考にしましょう。

• 生活利便施設が充実している（大きなショッピングモールや大病院がある）
• 治安の良さ（街灯が明るい、定期的に防犯パトロールが行われている）
• 街並みの環境が整備されている

生活利便施設が充実して、夜も安全に過ごせるエリアは最適な場所です。特に治安の良さや景観がきれいな場所は住みやすさに欠かせません。住みやすい地域は長く居住する可能性が高いので資産価値の高い物件と言えます。

まとめ

ワンルームマンション投資は少額な資金で始める事ができます。そして、修繕の範囲が限定的という事もあり気軽に投資ができるメリットもあります。

しかし、空室リスクに遭うと収入が入らなくなります。そのため、自己資金でローン返済や維持費を支払い、資金が底をつき失敗する方も多いです。

そして、家賃滞納、家賃下落、価格変動リスクがあるのでリスク対策を行う事も重要です。さまざまなリスクを想定した物件選びと運用が成功に導きます。

将来的に単身世帯の人口が増えると予測されます。単身者が増えることでワンルームマンションの需要も高いです。さらにアクセスの良さや住みやすい場所は資産価値の高くなる物件の条件と言えます。

ワンルームマンション投資は将来的に資産価値を高くできるのかという目線で運用する努力が必要です。投資を検討している方は自分で不動産投資の知識を得てから投資判断しましょう。