2022年12月02
不動産投資の基礎
「はじめての不動産投資ガイド」プレゼント!
不動産を取得する時に、不動産投資ローンの審査で加入が求められることもある団体信用生命保険。
不動産投資において団体信用生命保険は、既存で契約している生命保険の代わりになるメリットもあるので上手く活用することがおすすめです。
目次(Index)
団体信用生命保険(団信)は、住宅ローン契約者が死亡もしくは高度障害状態によってローン返済が困難となった場合に、保険会社が被保険者の代わりとなって残りのローンを返済する保険のことです。
住宅ローンの支払いを保証するため、多くの場合で契約時に加入が義務付けられています。団体信用生命保険に加入することで被保険者が亡くなったり、重度の障害になった場合に、家族に家賃収入を得られる資産を残すことができる保険になります。
団体信用生命保険の保証内容にも、いくつかのタイプがあります。一般的なのは、死亡・高度障害保障に対する保障でしょう。これは被保険者が死亡または高度障害となった場合に、保険提供を行う組織が住宅ローンを全額弁済してくれる制度です。
また、死亡・高度障害に対する保障にあわせて、三大疾病を組み込んだものがあります。三大疾病とは、がん・心筋梗塞・脳卒中の3つの病気のことで、これらを原因に被保険者が返済困難となった場合に提供している組織が全額弁済する制度です。
上記の2つより更に手厚い保障内容として、八大疾病保障というものもあります。八大疾病とは、がん・心筋梗塞・脳卒中に加え、糖尿病・高血圧症・慢性腎不全・肝硬変・慢性慢性膵炎も含んだものです。これらが原因で返済困難と見なされた場合に提供機関が全額弁済します。
さらに上記以外にも、先進医療給付金や重度がん保険金前払特約などのオプションが組み込まれたものもあります。自分のライフスタイルに合わせて保障内容を選択していきましょう。
団体信用生命保険には、いくつかの代表的な種類があります。
通常の団体信用生命保険では、万が一死亡または高度障害になった時に、保険金によって不動産投資ローンの残債が完済される生命保険になります。
住宅金融支援機構によると、高度障害は下記に該当するものを指します。
- 両眼の視力を全く永久に失ったもの
- 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの(注1)
- 中枢神経系または精神に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの(注2)
- 胸腹部臓器に著しい傷害を残し、終身常に介護を要するもの(注2)
- 両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
- 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの
(注1) 「そしゃくの機能を全く永久に失ったもの」とは、流動食以外のものは摂取できない状態で、その回復の見込みのない場合をいいます。
(注2) 「常に介護を要するもの」とは、食物の摂取、排便・排尿・その後始末、及び衣服着脱・起居・歩行・入浴のいずれもが自分ではできず、常に他人の介護を要する状態をいいます。
出典:住宅金融支援機構
三大疾病の特約付きの団体信用生命保険は通常の団体信用生命保険に加えて、日本人に多い「がん」「急性心筋梗塞」「脳卒中」の三大疾病によって、所定の高度障害状態になった場合に保険金が支払われて、不動産投資ローンの残債が完済されます。通常の団体信用生命保険の金利に約0.25%程度上乗せすることで三大疾病までカバーされます。
注意としては、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)になっただけでは、保険金は支払われないため事前に条件を確認しておく必要があります。
八大疾病の特約付きの団体信用生命保険は上記の三大疾病(がん・心筋梗塞・脳卒中)に追加で、5つの重度の慢性疾患(糖尿病・高血圧症・慢性腎不全・肝硬変・慢性慢性膵炎)によって所定の高度障害状態になった場合に保険金が支払われて、不動産投資ローンの残債が完済されます。通常の団体信用生命保険の金利に約0.3%程度上乗せすることで三大疾病までカバーされます。
団体信用生命保険はもし被保険者が万が一亡くなった場合、保険料が支払われて不動産投資ローンの残債がすべて完済されて物件が残ります。そのため、残された家族は借金を抱えることなく家賃収入を得ることができる物件を手にすることができるので大切な家族に資産を残すことができます。
金融機関と不動産投資ローンを組む際に団体信用生命保険への加入が条件となっていることもよくあります。団体信用生命保険に加入に合わせて、別で契約している生命保険等を見直すことで毎月の支出を抑えることが可能です。
保険料は通常自分の財布から支払いますが、団体信用生命保険はローンの金利に組み込まれているため家賃収入で賄うことができます。
通常の団体信用生命保険では、死亡・高度障害状態にならなければ保険が適用されないことが多くあります。代表的ながん・心疾患・脳血管疾患といった三大疾病や八大疾病に関しては保険適用外となっています。
万が一の際に困らないように、通常の団体信用生命保険でどこまでカバーしているのか、また特約を付けることで保障範囲をどこまで広げることができるのかをしっかり確認しておきましょう。
団体信用生命保険に加入する前に、既に契約している生命保険と保障範囲が重複していないか確認する必要があります。重複している場合、余分に保険料を支払っていることになるので、団体信用生命保険に入らない、または生命保険を見直す等の対応が必要となるでしょう。
不動産投資ローンを組む際に、団体信用生命保険への加入が必須条件である場合、生命保険を見直する方がおすすめです。
団体信用生命保険は生命保険になるので事前に健康診断の結果が必要になります。団体信用生命保険への加入審査は金融機関によって異なりますが、事前に健康状態の告知を行った際に断られるケースがあります。そうなると不動産投資ローンを組むことができなくなるため、事前に確認しておきましょう。
通常の生命保険であれば、医師による診断書の提出が必要ですが、団体信用生命保険は申込書兼告知書に現在の健康状態や持病等について記入して提出するだけで審査が行われます。
この審査の際に、実際は健康状態に問題があるのにないように記入すると、免責事項に該当して万が一の時に保険料が支払われない可能性があります。
「はじめての不動産投資ガイド」プレゼント!